司法書士 行政書士 種田法務事務所
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 在留資格とは / 申請の流れ
 1.在留資格とは
 
 在留資格とは、外国籍の方が、日本で働いたり学校へ通ったり生活するために必要な、入管法上の法的資格です。この資格がないと、日本に滞在し活動することはできません。
 「技術・人文知識・国際業務」や「技能」など認められた範囲で就労可能なものから、「留学」や「家族滞在」など就労できないもの、「日本人の配偶者等」や「永住者」といった就労制限のないものなど、全部で29種類あります。
 持てる在留資格は一つだけで、例えば「留学」と「技術・人文知識・国際業務」の2つ持つ、ということはできません。
 それぞれの在留資格に該当する活動を、その有効期間内のみ行うことができます。
 毎年沢山の方々が来日されますが、その多くは観光客です。この場合には「短期滞在」という在留資格(いわゆる観光ビザ)が与えられています。
 29種類の中でも、「永住者」など、ほとんど日本人と変わらないくらい自由に暮らせるものもあります。
 
   ◆VISA(査証)と在留資格のちがい◆
 ビザと在留資格は違うものなのですが、実際には同じ意味で使われることが多く、その使われ方が慣例化していますので、「ビザ=在留資格」とお考え頂いても、特別には問題ないと思います。ですが、ここでは一応その違いをご紹介しておきます。
 ビザとは、来日を希望する人が、日本に来る前に、自国にある日本の大使館や領事館で日本入国に問題がないと判断された場合に、パスポートに押される(貼付される)印(シール)のことです。この印には、その人の持っているパスポートが有効であることの確認と、入国させても支障がないという推薦の意味があります。そして、入国時に、査証は使用済みになります(数次有効のものを除く)。
 以後は、入国時に入国審査官が押した(貼付した)上陸許可証に書いてある「在留資格」が、その人が日本で在留する上での根拠になります。

 即ち、ビザは日本に入国するためのもので、在留資格は日本に滞在するためのものと考えてもらえばいいと思います。ビザがあれば日本へ入国はできますが、在留資格がないと働いたり学校に通ったりすることはできません。在留資格がないのに働いていると、不法就労ということになります。


 2.在留資格を得るには
 
 在留資格を持ちたい場合は、入管(出入国在留管理局)へ申請を行います。
 入管は全47都道府県にありますので便利です。
 ちなみに、入管は法務省の外局で、法務局と同じように全国を8つのブロックに分けて管轄しています。例えば、北陸3県・東海3県は名古屋出入国在留管理局、近畿2府4県は大阪出入国在留管理局、といった具合です。(ただ、入管と法務局の管轄は全く同じ、という訳ではなく、静岡県は、入管は名古屋管轄ですが、法務局は東京管轄です。)

 これらの在留資格を新規に取得するのが「在留資格認定証明書交付申請」で、今持っている在留資格を変更する時は「在留資格変更許可申請」、更新する時は「在留期間更新許可申請」、永住には「永住許可申請」を行います

 当事務所では、これら在留資格の入管への申請手続をお手伝いしています。


 3.具体的な申請の流れ
 
 
具体的にはどのように申請するのか、申請別に、それぞれ流れをご紹介します。

●在留資格認定証明書交付申請 
 外国から、新しく人を招きたい場合に、この申請をします。
 在留資格認定証明書とは、日本に入国しようとする外国人が、その入国目的が在留資格のどれかに該当することを、日本の法務大臣が予め認定したことを証明する文書です。
 ここでは具体例として、外国から自社へ新しく社員を招へいする場合の流れを書きます。

 外国にいる、自社で働いてもらいたい人(Aさんとします)と、業務内容や雇用条件などについて話し合います。(雇用契約は、この段階ではまだしていなくても、入管への申請までにしていれば良いです。)
 その業務内容が、在留資格のどれかに該当しているか確認します。
  ↓
 該当していれば、必要書類を作成・収集して、自県の入管に在留資格認定証明書交付申請を行います。
  ↓ 
 待つこと1~3ヶ月ほど、許可されれば、入管から在留資格認定証明書が届きます。
 ちなみに、軽快に「許可されれば」と書きましたが、実際には不許可にされることも珍しくないです。事案によりけりですが、総じて言えば、この申請は容易ではないのです。ですので、私達行政書士へ依頼なさる方が多い訳です。
 尚、この申請では、入管に納める手数料は発生しません。
 
弊所をご利用の場合は、事務所報酬6~10万円で、この申請を代行します。(通常8万円で受任することが多いです。)
  ↓
 在留資格認定証明書を、外国にいるAさんに郵送します。
 Aさんは、その国にある日本大使館・領事館等で、在留資格認定証明書を提示してビザの発給の申請をします。このビザ申請に関しましては、不許可になることは稀で、既に在留資格の審査を経ていますので、大体許可されます。期間も短いです(普通は1週間もかからないです)。
  ↓
 あとは、来日するだけです。既に在留資格認定証明書と査証がありますので、日本の空港や港での入国審査手続もスムーズです。そして日本での日々がスタートします。


●在留資格変更許可申請
 日本にいる外国人が、在留資格を変更したい時に、自分の住む県にある入管に申請します。
 例えば在留資格「留学」の人が、通訳の社員として就職したので、在留資格「技術・人文知識・国際業務」へ変更する場合などです。
 日本に在留している根拠が変りますので、在留資格認定証明書の申請同様、ゼロからの申請と考えて良いでしょう。ちゃんと許可されるよう、心して申請準備に取り掛かる必要があります。申請から許可・不許可の結果が出るまで、1~3ヶ月程度かかります。
 許可されれば、入管へ、収入印紙で手数料4千円納付します。
 
弊所をご利用の場合は、事務所報酬6~10万円で、この申請を代行しています。(通常8万円で受任することが多いです。)


●在留期間更新許可申請
 在留期限が近づいてきて、同じ在留資格で引き続き日本に在留したい時に、この申請をします。在留期限の3ヶ月前から申請可能です。許可されれば、与えられた新たな期間、日本にいられます。
 この申請は比較的容易に行えます。審査期間も1週間~1ヶ月程度と短いです。
 ただ、転職した場合、再婚した場合、等々、在留の基礎に大きな変更があった場合は話は別です。当然新たに審査される点が色々出てくる訳で、上記の認定証明書や変更申請の時と同じように、提出する書類も多くなります。
 許可されれば、入管へ、収入印紙で手数料4千円納付します。
 
弊所をご利用の場合は、事務所報酬2~6万円で、この申請を代行しています。通常の事案でしたら、2万5千円で受任することが多いです。転職・再婚の事案は、5~6万円としています。


●永住許可申請
 専用のページがありますのでご覧ください。 
 こちらへ ⇒
「永住許可申請」


●その他の申請
 入管への申請は、上記の4つ(認定・変更・更新・永住)がメインですが、その他にもあります。それらは、専用のページでご紹介しています。どうぞご覧下さい。
 こちらへ ⇒ 「その他の申請など」


 4.場面別にご紹介(就労・国際結婚)
 
 
以上のように、在留資格が必要となりましたら入管へ申請を行います。

 在留資格が必要となる場面は、実に多様です。例えば、日本で働いているコックさんが本国の妻子を呼び寄せたい場合、離婚したので在留資格「日本人の配偶者等」ではなくなったが引き続き日本にいたい場合、本国で1人暮らしの老親を日本で扶養したい場合、……

 中でも特に、就労や国際結婚の機会に在留資格が必要となる場面が多いことから、就労と国際結婚に関しましては、専用のページも作りました。下記をクリックしてご覧下さい。
 ⇒ 「就労と在留資格」
 ⇒ 「国際結婚と在留資格」



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